Rebelle 8の特徴

Rebelleは、水や絵の具が紙の上でどう動くかを計算して描くペイントソフトです。ここでは、ほかのペイントソフトにない特徴と、バージョンごとに増えてきた機能をまとめます。
先にお伝えしておくこと:公式サイト(Escape Motions)は、最初は英語で表示されます。画面右上の言語のアイコン(「EN」と書かれた四角)から日本語を選ぶと日本語の表示になりますが、英語のまま残る部分もあり、日本語の部分も機械的な訳で意味が取りにくいところがあります。買い方と無料トライアルの申し込み方は、このガイドで画面の写真と合わせて説明しています。
絵の具の動きを計算して描く
水彩では、色を置くと紙の上で絵の具がにじんで広がり、隣の色と混ざります。公式の機能一覧では、水彩の透明・半透明・不透明の描き分け、顔料の粒が紙のくぼみにたまる粒状感(グラニュレーション)、DropEngineによる絵の具の垂れが挙げられています。
油彩とアクリルは、厚塗り(インパスト)の盛り上がりまで表現できます。描いたあとの絵の具は、濡らす(wet)、乾かす(dry)、吹き流す(blow)の操作で動かせます。
キャンバスの傾き(tilt)
キャンバスを傾けると、濡れた絵の具が重力で下に流れていきます。Tiltパネルで傾ける方向と角度を変えられるので、絵の具を流したい方向に流せます。傾きをオフにすれば、絵の具は流れません。
垂れる様子を楽しむだけなら傾けたままで構いませんが、線画の中を塗り絵のように塗りたいときは、絵の具が線の外へ流れると失敗になります。水彩に慣れていないうちや、はみ出したくないときは、傾きを切っておくと安心です。
Proにしかない機能
公式の比較表では、Bristle Brushes(筆の毛を1本ずつ再現するブラシ)、RealShaderとSoftShadows(厚塗りに光と影を付ける)、メタリック素材、NanoPixel 2(400倍の大きさで書き出し)、顔料による色の混ざり方などがRebelle 8 Proだけの機能です。全部の項目は「Rebelle 8 Proと通常版の違い」にまとめています。
8.1〜8.3で追加された主な機能
Rebelle 8からは、大きな年1回のリリースを待たず、できた機能から順に配信する方式になっています。公式ブログ(2026年9月30日の記事)に載っている主な追加機能です。
| バージョン | 主な追加機能 |
|---|---|
| 8.1 | Bristle Brushes、RealShader、SoftShadows、NanoPixel 2、Smooth Scaling、PSDの読み込み・書き出しの強化、シンメトリー、最大3,000pxのブラシ、最近使ったブラシ、紙のプレビュー、レイヤー設定、カラーハーモニー、RYBカラーホイール、選択範囲への描画、印刷サイズでの表示、WebSocketでの操作 |
| 8.2 | グラデーションマップ、選択範囲の拡大・縮小、レイヤーマスクの表示、表示レイヤーを新しいレイヤーに結合、シンメトリーの改良、変形・遠近の強化、表示設定パネルの作り直し、Dirty Brush、ストロークの長さ、水彩用Bristleブラシの改良 |
| 8.3 | Color Jitter(色のばらつき)、Quick Fill(選択範囲をすぐ塗る)、選択範囲のぼかし(Feather・Rough Feather)、なめらかなグラデーション、ハイトマップの書き出し(Pro、16bit EXR)ほか |
今後追加予定の機能
同じ公式ブログでは、今後追加予定の機能として次の4つが挙げられています。提供の時期は発表されていません(Linuxのみ、公式フォーラムで2026年10〜12月か2027年1〜3月と回答されています)。
- 隙間を閉じて塗れる、より賢い塗りつぶし(Smarter filling with gap closing)。線画が完全に閉じていなくても、はみ出さずに塗れるようになる機能です。
- レイヤーグループの合成モードと不透明度
- .ABRブラシ(Photoshop形式のブラシ)への対応
- Linux対応
今は、漫画の線画やバケツツールでの塗りはCLIP STUDIO PAINT EXのほうが向いていますが、隙間を閉じる塗りつぶしが入れば、Rebelle 8でも線画の中を塗る作業がしやすくなります。比べた内容は「Rebelle 8とCLIP STUDIO PAINTの比較」にあります。
Rebelle 2から8までの歩み
| バージョン | 公開時期 | 主な追加 |
|---|---|---|
| 2 | 2017年4月 | 新しいブラシエンジン、カスタムブラシ、ステンシル、マスキングフルイド、レイヤー付きPSD |
| 3 | 2018年5月 | リアルな紙、DropEngine(絵の具の垂れ)、定規と遠近ツール、参考画像 |
| 4 | 2020年12月 | 油彩、水彩と油彩の混色、レイヤーグループ、塗りつぶしツール、ペンの傾き |
| 5 | 2021年12月 | 通常版とProの2つに分かれる。Proに顔料ベースの混色、NanoPixel、Photoshopプラグイン |
| 6 | 2022年12月 | リキファイとワープ、クリッピング・レイヤーマスク、グリッドとガイド、ライト/ダークテーマ。Proにフラクタル画像処理 |
| 7 | 2023年12月 | メタリック素材(Pro)、紙の表面の解析、パス(SVG)、フィルターレイヤー、Apple Silicon対応 |
| 8 | 2025年10月(正式版) | Bristle Brushes、RealShaderとSoftShadows、シンメトリー、Smooth Scaling、印刷サイズ表示 |
公開時期と主な追加は、英語版Wikipedia「Rebelle (software)」と公式ブログの記載によります。
Rebelle 7の発売当時の情報は「Rebelle7(レベル7)【リアルな油彩・水彩が描けるソフト 2023年12月14日リリース】」、Rebelle 5から6 Proへの乗り換えは「Rebelle 6 Proにアップグレードしました」に書いています。
2026年10月14日時点の情報です。最新の情報は公式サイトでご確認ください。