アイテム詳細
ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
グループ:DVD
ランキング:40342
価格:¥ 1,480
発売日:2007-09-26
只今品切れ中
このページのURLは
http://clubks.com/ksamazon/asin/DVD/B000UD7F64/
この商品を買った人はこんな商品も買っています。
上海ルージュ (ユニバーサル・セレクション第6弾) 【初回生産限定】
カスタマーレビュー ![]()
経済発展の恩恵がこない場所
(2008-02-04)
予備知識も何もまるでない状態で、何の期待もせずに見た作品。目を惹く役者がいるわけでもなく、淡々と描かれる中国の田舎の物語に、ここまで魅せられるのは、この物語が真実を描き、実際の人物を起用したところにあるだろう。貧しさゆえになおざりにされる教育の現場、経済発展を続ける中国の影と、そこに輝く小さな光を描いた秀作だ。
お金に対する執着心(...というと聞こえが悪いのであるが、現金収入の少ない中国の田舎ではわずかなお金すら死活問題なのだから当たり前だろう)が、人を動かす原動力になっている。13歳の教師代理ミンジが、少年を探すために街へ出たのも、初めは「約束された60元」を手に入れるためだったことだろう。予想外の事態から無一文で少年を探すことになったミンジと、自らを守る術もない迷子の少年の経験した世間の冷たさは、それを知った大人たちの心を動かし奇跡を呼ぶ。
ハッピーエンドだからこそ後味のいい作品だが、中国の田舎に多々あるであろう光の届くことのない教育の現場とそこにいる子どもたちを思うと「あぁ、面白かった」では終わらせることの出来ない余韻を心にのこす。
一個都不能少
(2007-09-22)
ベネチア映画祭グランプリ、10分以上のスタンディングオベイションということで、どれどれ
という感じで観てみたが、不覚にも落涙してしまった。珠玉の中国映画と呼べる作品だろう。
映画史において、各国の興隆期に子役の優れた作品が登場する。「自転車泥棒」「鉄道員」
(伊)、「禁じられた遊び」(仏)、「二十四の瞳」(日)等々である。中国においては、
「北京ヴァイオリン」等も優れた作品だと思うが、これは物語が際立つのに対して、この
「あの子探して」は「素」あるいは「生成り」の感が強く、それだけ反って子供が浮彫りにされる。
もうひとつこの映画には、我々日本人が心を動かす理由があると思う。それはラストシーン、
寄付されたチョークで一人ひとり好きな字を黒板に書くのだが、我々日本人は、この漢字を
ダイレクトに理解できるのだ。その意味を噛み締めながら、他国人にない拍手を贈りたい。
中国の人民の生活感
(2007-08-21)
ミンジ役である13歳の少女は、まさに天然の花の開花!。
時にスクリーンに特別輝くような魅力を放ち登場する、というようなヒロインの登場とはみごと異質にだけど、彼女はこの映画を観終わった人に忘れられない印象を残すだろう。
「泣き笑い」というと日本的だが、笑ったり微笑んでいる隙間に、突如として涙が頬を伝う経験をする人が多いだろう。
その涙も、この映画を良識的にというか(正常に?)・・ちょっといじわるに観賞する人も、やはり拒絶できないのではないかと思う。
登場した時からミンジは寡黙だが、その一途に直進する性格で、不可能を図らずも可能にしてきた。神の加護に包まれながらのようにだ。
監督が撮り直しのできないシーンとしていたテレビカメラの前で、アナウンサーのいくつもの質問のなかから「どうして学校にいけない子供がいると思いますか」という問いに、「お金がないから」と初めて答えるところに、中国の田舎の現状と、そこに住む彼女たちに切実な心の声が聴こえる。
そしてホエクーを探し回る最初の動機は、今は問題ではなかったことがわかる。
めでたいハッピーエンドに終わるまでの途上、村に帰る車中でも撮影されるふたり。
アナウンサーに「都会でなにが思い出になったか」と問われるホエクー少年が、「食べ物を恵んでもらったことは忘れない」と答えるのも、映画の中で彼らを見守った観客に説得力を持つ深い印象を残す。
興味深いのは、登場する中国の大人たちのほとんどが、とてもドライなことである。
いやミンジにしても、最初だけホクエー探しに協力してくれる少女にしてももっぱらドライである。
しかしけしてずるい狡猾なドライさではなく当然とも感じさせるのは、それが中国の近代化されていく大きな現実を生き抜くためだろうというのが伝わって来るからである
そういう必然的な生活感のあるドライさ、とでも言えるものだ。

