佐藤浩市関連グッズ特集

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鳴海 章

文藝春秋

グループ:Book

ランキング:216643

価格:¥ 620

発売日:2005-11-10

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カスタマーレビュー

輓曳競馬=人生  (2006-04-05)
前半の三分の一を輓曳競馬の描写に費やしている。この描写は、単に馴染みのない輓曳競馬の紹介と言うことではない。それは、「人生」そのものであると語っている。平坦なコースに立ちふさがる第一障害、第二障害。特に、第二障害はその前で息を整えなければ越えられないくらいのものである。学は、自分の今ぶつかっているトラブルがまさにそれだと理解する。そこで逃げてはいけないのだと、兄の元を立ち去ってゆく。作者の書きたかったところはここにあるのだろう。「人生」との対比では、「自分らしく」生きるということも言っている。ちょうど、輓馬たちが、それぞれの特徴を生かして必死にゴールを目指して坂を上るように。
もちろん、学と東洋雄の兄弟の関係もあるだろう。音信不通から二十年ぶりにひょっと帰ってきた学と、一週間一緒に暮らす中でわだかまりも無くなり理解しあう。それが、血を分けた兄弟ということなのだろう。
それ以外にも、地方と都会の格差の問題もバックにしっかりと描かれている。
タイトルからは想像できなかった「人生」についての本だった。

巻末には、映画「雪に願うこと」の脚本家加藤正人が解説を書いている。そこでは原作と大きく変わった物語になっているようである。ただ、作者の世界観からは逸脱していないということなので、映画の方も楽しみである。

東京国際映画祭・最優秀作品賞の原作が待望の文庫化  (2005-11-13)
東京国際映画祭で最優秀作品賞ほか4部門を獲得して大きな話題になったのが根岸吉太郎監督の「雪に願うこと」。その原作が待望の文庫化!もしかしたら、競馬ファンでも輓馬という字を読めない人もいるかもしれない。読み方は「ばんば」が正解。体重1トンもある巨大なばん馬が500キロ以上もあるソリを引きながら、障害を乗り越えてゴールを目指す、それがばんえい競馬だ。道産子の開拓精神が生んだ、世界で北海道だけ にしかない競馬でもある。小説・輓馬は帯広競馬場が舞台。事業に失敗して命からがら故郷に還った男の挫折と再生の物語だ。主人公の矢崎は兄が調教師を務める厩舎を手伝うことになる。そこでの馬や厩務員たちとの交流を通じて、新たな人生に踏み出す気力を取り戻していく。 読後は不思議と心が暖かくなる作品。

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