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山村 浩二

岩波書店

グループ:Book

ランキング:138957

価格:¥ 1,029

発売日:2006-06

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カスタマーレビュー

山村浩二氏のバックグラウンドが伝わる本  (2006-08-30)
短編アニメ「頭山」の作者、山村浩二氏のアニメ、絵本についての技術、世界観のバックグラウンドがよく伝わってくる良本である。

「アニメーション」とはいえ、所謂、経産省あたりが尻馬に乗っかろうとしている「アニメ」界とは異なり、お金になりそうにない(笑)短編、芸術アニメーションの世界について、作り手・ファンがどういうバックグラウンドをもっているのかを掴むには最適である。
(ただし、山村氏自身はこの本で商業系、芸術系などと分けることは無意味と書かれているが。)

もちろん、既に作り手である人には山村氏の系譜を知るにも良いし、またビギナーファン?には、新たなる世界の入口を紹介してくれる。

私は薄手・小型の本には限界があり、それなりの役目があるものだと思う。しかし、それは内容も薄いきりで良いということではなく、新たな深く広い世界への誘導があるものが良本と言える。
その点、この本は、山村氏自身の作品・考え方ももちろん、ノルシュテイン、フレデリック・バック、トルンカ、各地の映画祭、堀内誠一「絵本の世界」など、読み手の世界を一気に広げてくれる魅力的なキーワードが盛り込まれている。
「ようこそ」というタイトルがぴったりな内容と言えるだろう。


他の人を喜ばせるものとしてのアニメーション  (2006-07-01)
本書はアニメーションの歴史を簡単にレクチャーすることから始まり、
日本や世界のアニメーションの紹介や表現方法の多様性を説明されています。
アニメーション作品が出来上がるまでの過程を筆者流に解説しています。

さて、私は、本書を読み、山村さんを信用できるアニメーターだと思いました。
アニメーションとは「自分がおもしろいと思ったり、
想像したものを形にしていく、そしてそれをまた再現してみることで、
今度はまた見る人もおもしろがる、喜びをわかちあえる」(98頁)
ものだと考えられたおられます。
他者に自分の考えを示したい、それで感動させたいという山村さんの
広々とした心、そして熱い思いがそこに感じられました。
「創造のおおいなる自由こそが、アニメーション制作の喜びである」(129頁)
と指摘されています。
山村氏のようなアニメーション作家の存在のおかげで
日本のアニメーションに力があるのだと思いました。
にもかかわらず、昨今の日本のアニメーション界は資本と結びつき、
市場の論理が「創造のおおいなる自由」を優越するような無残なありさまです。
また政治も関わりだし、困ったことに、排他的ナショナリズム
ないし民族としての「自信高揚」として悪用しようとする方々が現れておられます。
アニメーターの方々には、創造する自由を死守し、他の人々あるいは他の人に
喜んでもらう作品を製作されること願っております。

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