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新潮社
グループ:Book
ランキング:102650
価格:¥ 1,890
ポイント:18 pt
発売日:2006-11-14
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カスタマーレビュー ![]()
単純に小説として読むならば・・・
(2007-11-03)
モデルがあって、それを具体的に想定しながら読めば多少は印象が変わるのかもしれないが、そうでない立場だと、単なる会社内のウダウダ、しょうもないやつが社長になったので、辞表をたたきつけて辞めた社員のお話でしかない。人物描写が浅く主人公に共感できない。
取材は素晴らしいが描写が薄っぺらい
(2007-01-09)
日本生命をモデルとしており、内部者を味方に付けて綿密に取材を行っていることがよく分かる。相互会社であるためにこれまであまりその実態が世間に明らかとされてこなかった生保の経営のひどさを深くえぐっており、この点は評価。ただ、これは高杉良の小説に共通して言えることなのだが、夫が浮気は当然の猛烈サラリーマンで妻が貞淑な専業主婦という古典的な家族像を前提としているところ、そして意図的になのか社内の権力闘争を膨らまして書きすぎているところが薄っぺらく感じてしまい、ちょっと描写に嫌悪感を持ちながら読み進める感じ。せっかくよい取材をしているのにもったいない。また、この小説、エンディングが中途半端なのだが、続編を前提としているからなのだろうか。ちょっと読了後の後味が悪かった。
トップ批判のモデルとなるか?
(2007-01-02)
トップというものはどうあるべきか,これをミドルの立場から描き,現実とのギャップをどう乗り越えられるかを考えさせてくれる小説である。語彙が生保や金融業会の専門用語のうち,興味を引いて退屈にならない程度のものに限られているため,あまり業界の勉強にはならないが,その分,他業種の組織やトップもこのようなものかと想像させてくれる。織田信長のようなトップは,歴史上の人物としては楽しめるが,自分がその部下だったらどうだろうか,藤原氏や一時期の平氏の一族だったらどうだろか,などと考えさせられてしまう。去ることを覚悟の上,トップに面と向かって批判できる実力を身に付けたいなどとも思う。「力はないが文句だけは一人前」と言われないようにしたい。主人公は,一応この点はクリアしているようだが,支部の建て直し以外で,生保の実力組キャリアと呼ばれる価値のある業績を描いてほしかった。ただ,キャリアの「実力」を支える「戦力」「同盟軍」が丹念に描かれているところはさすが高杉良の小説である。「独りよがり」で終わっていない。
魅力のない主人公像
(2006-12-23)
最大の問題は主人公の魅力のなさ。何度も「一選抜のエリート」というフレーズが出てくるが、描かれる場面は会社人事について憤慨あるいは愚痴を言っているというところが多く、何かというと「辞める」を口にする。営業現場経験の話もあるが、たった2年間の腰掛けを疑問に思わず風評営業と労務管理で実績をあげ、枕営業を半ば後押しする始末。救い難い。
モデルとなった生保の会長、社長、役員の乱脈ぶりがテーマで、主人公は絶えず反抗はしているように描かれるが、この鼻持ちならない主人公だと結局は出世しても同じようになるのでは、と思うほどである。それを意図して書いているなら仕方ないが、実名という体裁を取っていないのだから少しは勧善懲悪の要素が欲しかった。この生保の乱脈を暴くノンフィクションのつもりで書かれたなら話は別だが…。
金融再編成が必要である
(2006-11-19)
克明に、事実に基づいて、生保内部の実情を抉り出している。生保関係者であれば、よく
これだけ取材したと、感服するとともに、よくある日常の出来事ゆえに、逆に新鮮には感じないに違いない。逆に部外者から見れば、あまりに低レベルな、本文中にもあったが、「組織内の人間関係に90%のエネルギーを注がねばならぬ」世界に、あきれるに違いない。そして、その世界で勝ち残ってきたと思っている人々からは、それこそが大事だ、それこそが組織人の宿命だと、それを大事にせずして和は語れないなどとのたまうのではなかろうか。それにしても、役員、幹部の言動も、中堅社員の言動も、辞表を出す出さないと考えるその基準も、なんとも低レベルな、それこそ本文後半にあったが、「ごっこ」の世界であると思わざるを得ない。だからこそ、銀行を中心とした金融再編成がであると、読者に印象づけさせる意味で、本書の意義は、まことに大きい。

