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朝日新聞社
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価格:¥ 2,940
発売日:1999-01
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カスタマーレビュー ![]()
一人のユダヤ人バイオリニストが回想する満州−−満州現代史に関する貴重な一書
(2006-08-10)
この本は、1928年にベルリンで生まれたユダヤ系ドイツ人のヴァイオリニストで、1961年から1994年までベルリン・フィルのメンバーだったヘルムート・シュテルン氏の自伝的回想である。
シュテルン氏は、1938年、第三帝国下のユダヤ人迫害により、家族と共に、満州国のハルビンに移住する。そして、その満州で、11年の歳月を過ごし、イスラエルに移住する。そして、イスラエル・フィルに入団するが、後にアメリカ生活を経て、ベルリンに戻り、ベルリン・フィルのメンバーと成って居る。
この本は、そのシュテルン氏の激動の人生の回想である。読んで居て、何の罪も無いシュテルン氏とその家族を迫害した者達への怒りを禁じ得ない事は当然であるが、それと共に、この本を読んで興奮させられたのは、シュテルン氏とその家族が、その激動の時代の中で、日本と満州にいかに出会ひ、関わったかである。
中でも、氏が回想する戦前、戦中、そして戦後の満州の状況には、他書では読む事の出来無い貴重な回想が含まれて居る。−−例へば、満州国におけるロシア人、ドイツ人、ユダヤ人などの生活ぶりやお互いの関係、中立条約を破って満州国に侵攻したソ連軍が、戦後、満州のユダヤ人をどう扱ったか等の点についての著者の回想には、それが、ユダヤ人自身による回想であるだけに、極めて興味深い物が有る。−−現代史に関心の有る読者に本書を推薦する。
(西岡昌紀・内科医/ソ連の満州侵攻から61年目の夏に)

