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岩波書店
グループ:Book
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価格:¥ 630
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カスタマーレビュー ![]()
『吶喊』
(2008-05-23)
去年、魯迅公園だとか魯迅博物館に行って以来、
読まなきゃと思っていた魯迅。
国慶節で日本に帰ったときに、ヨメが買ってきていました。
魯迅の最初の作品集である『吶喊』(とっかん)をそのまま
再現した短編集。
冒頭の「自序」を含めて15作品が収められています。
中国近代文学の父と呼ばれる魯迅が、20世紀初頭、
清代末期から中華民国の時代までの、中国人民の
苦悩を皮肉も交えて描いています。
どこかで感じたことのある雰囲気だなと思ったら、
日本の明治の文豪、夏目漱石と会い通じるところが
あるように思えます。
古い価値観と新しい価値観の狭間の中で揺れ動き、
世を憂う心。
代表作である「阿Q正伝」だとかは入っているのですが、
日本にもゆかりの深い「藤野先生」は収録されていません。
別の文庫には入っているみたいですが。
機会があったら、読んでみたいですね。
はじめての中国文学
(2007-06-09)
中国文学を読むのは初めて。今まで好んで外国文学を読んでいた節はあるけれど中国というのは文章的になじみが薄く、正直読みにくかった。なにより名前の区別が出来ない、というより覚えられない・・・(−−;)
話的にはとりとめのない読みやすいものだと思うので、中国文学をはじめて読むにはいい導入になると思う。短編が沢山あるのも取っ掛かりやすい要因。
とりあえず1冊終わったことでほっとした。
誰の中にも存在する阿Q
(2006-11-14)
阿Qは当時の中国人の内面をモデル化したものというのは
万人が知るところであります、
しかし、私がこの本を読んで何よりも衝撃だったことは、
私の中にも阿Qは存在するということでした。
全てを自分の都合のいいように考え、そのくせ人に誇れる
ような努力はせず、他人に愛を与えることをせず愛を乞う
ばかりの滑稽で哀れな存在。
青春時代の私はまさに阿Qそのものでした。
魯迅の処女作であり、中国の近代文学の出発点となった作品
(2004-10-17)
魯迅の処女作であり、中国の近代文学の出発点となった作品である。
中国の古い封建的な社会制度の中で暮らす人々に対して、「狂人」が異常を感じる。
「狂人」は他のものすべてが、自分を監視していると感じている。
その社会における常識と、新しい目、世界から見た常識が交錯し、常に相容れずに結末を迎えている。
文学と革命の可能性
(2003-02-25)
封建的社会こそ中国の病原体だと感じた魯迅、本作はそのような理不尽で不条理な世界を描いたものである。
映画「イージーライダー」で主人公達が最後、理不尽な死を迎え、現代では世界中にその理不尽さと不条理の種をばらまいているアメリカの内部における不条理さを表していたが、この小説はまさに小説全体が「イージーライダーのラスト」といった印象であった。
魯迅は生涯を通じて長編を書くことなかったが、見事な短編・中編を残し、「文学と革命」の可能性を模索し世に示しながら革命の中で倒れていったのである。

