アイテム詳細
ジェネオン エンタテインメント
グループ:DVD
ランキング:25695
価格:¥ 4,935
発売日:2006-11-10
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レビュー(Amazon.co.jp)
???東京で貿易会社を経営していた学だったが、社は倒産。妻にも見捨てられ、故郷・北海道の帯広に帰って来た。兄の威夫は、地元で細々と“ばんえい競馬”の馬を世話していた。彼の側には個性的で温かい仲間がおり、彼らはやさしく学を迎える。一度は故郷を捨てた彼だったが、兄を始め、地元の仲間が悩みを抱えながらも懸命に生きる姿を見て、心が揺れ動く。そして久しぶりに母に会ったとき、彼は大きな衝撃を受けた…。
???第18回東京国際映画祭で四冠を獲得したヒューマンドラマ。『遠雷』の根岸吉太郎監督が、都会から逃げてきた青年の心の成長と、故郷で地道ながらささやかにつましく生きる人々のたくましさと明るさを描き出す。人と人との心のふれあいを何気ないエピソードの積み重ねで見せていく絶妙の脚本、佐藤浩市、伊勢谷友介、小泉今日子ら、役者たちの達者な演技、登場人物ひとりひとりを、脇役にいたるまでしっかり描き出した監督の手腕、すべてがパーフェクトな感動作。涙を誘う演出はいっさいないが、感動の波がジワジワと押し寄せてくる。気持ちが弱くなったときに見たい、心を浄化してくれる傑作だ。(斎藤 香)
カスタマーレビュー ![]()
小さな勇気と、春の訪れ。
(2007-07-16)
第18回東京国際映画祭で、史上初の四冠を獲得した『雪に願うこと』は、
『遠雷』でデビューした「根岸吉太郎」監督の作品。
ほほーっ、四冠ですか、どれどれ・・・と、観始めた映画ですが、色恋沙汰もドンパチも、
エッチも殺人もございません。
しかし、競馬場の輓馬(ばんば)を見た瞬間、何て素敵な馬達なんだと画面に見入ってしまった。
強靭な四肢、雄々しいタテガミ。波打つ筋肉を馬体に漲らせ、全身から湯気のオーラを
放ちつつ数百キロもある橇(そり)を引いて走る。いや、走ると言うより歩むに近い。
観客達は罵声と声援を送りつつ、馬達と共に併走する。輓馬は障害の前で立ち止まり、
呼吸を整えながら、渾身の力を込めて一気に障害を駆け上がる。時には立ち止まり、
時には走り、しかし確実にゴールに向かって進んでいく姿は、まるで人の人生そのものだ。
この『雪に願うこと』は、鳴海章の小説「輓馬」が原作。人生に疲れた男と女が北海道を
旅する『風花』と同様に、社会のレースから脱落した人達の魂の再生を描いている。
キャストは、東京ですべてを無くした矢崎学を伊勢谷祐介、その兄で厩舎を営む矢崎威夫を
佐藤浩市が演じている。
また、小泉今日子を賄いのお母さんにした上で、津川雅彦、草笛光子、 そして圧巻の山崎努が
ズシンと映画を引き締める。
物語は、人生に傷ついた男が、勝ちに見放された輓馬「ウンリュウ」に自分を重ね、
同じ様に心に傷を負う旗手の牧恵(吹石一恵)や賄いの晴子(小泉今日子)との交流を通じて、
北の大地で魂を再生させるドラマである。
この映画の完成度が高いのは、役者達の味わい深い演技に加え、全編北海道ロケの
カメラワークの美しさと丁寧な作り込みにあるのは言うまでもない。
そして、エンディングの潔さにこそあると感じる。
新しい一歩を踏み出す決意をした学は、ウンリュウと牧恵の勝利を見届けずに 競馬場を後にする。
その後の東京での生活も、帯広に残る人達の幸せの予感も漂わせずに、エンドロールは始まる。
しかし学のこの小さな勇気こそが、すぐそこまで来ている雪解けと
春の訪れを感じさせるのだから・・・。
さまざま考えさせられつつ、残るのは、さわやかさと温かさ。
(2007-06-30)
人が生きるということは、なかなかに一筋縄ではいかないものだな、と思わせられる作品。
それぞれの人が、自分の人生を懸命に生き、ただ必死なだけなのに、そのこと自体が周りの人を傷つけ、回り回って自分自身をも傷つけてしまったりする。
決して、傷つけ合いたいわけではないのに。
おそらくは劣等感に基づく向上心に駆られて突っ走ってきた主人公が、挫折して、逃げるようにして郷里に帰り、自らを振り返る。
その姿は、誰にとっても決して他人事ではない。
人が生きることにおいて、正しい道は必ずしも一つではない。
誰もが迷い、苦しみながらも、一筋の光明を求めて生きていく。
そんな人々の姿が、切なくも温かく描かれていて、心にしみる。
私にとってのベストシーンを挙げるならば、主人公が、施設に入っている母親と再会するシーンだろうか。
人生は、ある意味、あのようなやりきれない瞬間の連続とも言える。
さまざま考えさせられはするが、観終えて心に残るのは、重苦しさではなく、むしろ、さわやかさと温かさである。
何より、映像が美しい。
よい映画を観た、と思える作品である。
みんな一所懸命生きてる
(2007-05-12)
切ない映画ですが、見終わった後は、何か希望のようなものを感じさせます。
佐藤浩市が非常に良いです。
伊勢谷友介演じる主人公の最初救い難い浮き加減に対し、徐々にばんえい競馬の現実を含んで見せるシーンが、お気に入りです。
小泉今日子の「女を感じさせる賄いのオバちゃん」ぶりも良いです。
でも、この映画の本当の主役は「ウンリュウ」号でしょう。
「ウンリュウ」号からは物言わずとも定めとして走る、という使命感と説得力が充分に感じられ、ばん馬としての宿命を感じます。
不覚にもラストシーンで泣いてしまいました。
みんな一所懸命生きているんだと改めて感慨に耽る、日本映画の秀作です。
轢馬の神々しい姿。
(2007-02-14)
朝靄の中を湯気をあげて走る轢馬。朝陽に照らされて天馬のように見えます。このシーンが何度も登場し、その光景に心が動きます。カメラが馬を近くから捉えていて、馬の魅力が存分に味わえます。競馬を好きな方はたくさんいますが、単に馬券だけで競馬をやってるわけではないでしょう。大概の人は馬を応援していますね。馬のひたむきな姿、美しい姿がそこにあるからでしょう。この作品は、東京で事業に失敗した男が故郷に戻り、馬の世話をするうちに心を取り戻してゆく物語ですが、競馬場に行く人は、競馬場で心を取り戻しにいくのかな、などと思いました。ばんえい競馬は競馬の中でも日本だけにしかない形態です。馬券の売上が低迷し、今年から規模を縮小し継続されることになりました。映画の中でも紹介されますが、マスコミを賑わすのは主にJRAの競馬で今もばんえい競馬をはじめ地方競馬は存続が危ぶまれています。多くの方にこの映画を見ていただいて競馬の魅力を是非知っていただいて、肉眼で競馬をご覧になる方が増えてくれることを願うばかりです。ばんえい競馬の「雪に願うこと」は安心して競馬ができることではないでしょうか。こういった素晴らしい映画の舞台が残されてゆくことを望みます。
まっすぐ見つめる事
(2007-01-30)
近年の日本映画の中で、やっと納得できた作品。
北国の厳冬という背景も相まって、監督の凛とした
視線を感じる。それは、人の行き方を見つめる視線
とみあっている。潔い映画である。

