アイテム詳細
新潮社
グループ:Book
ランキング:139726
価格:¥ 1,575
ポイント:15 pt
発売日:2003-04
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レビュー(Amazon.co.jp)
???半分しか血のつながりがない「私」と、弟の「春」。春は、私の母親がレイプされたときに身ごもった子である。ある日、出生前診断などの遺伝子技術を扱う私の勤め先が、何者かに放火される。町のあちこちに描かれた落書き消しを専門に請け負っている春は、現場近くに、スプレーによるグラフィティーアートが残されていることに気づく。連続放火事件と謎の落書き、レイプという憎むべき犯罪を肯定しなければ、自分が存在しない、という矛盾を抱えた春の危うさは、やがて交錯し…。
???著者は、新潮ミステリー倶楽部賞受賞作『オーデュボンの祈り』で言葉を話すカカシを登場させ、『陽気なギャングが地球を回す』では、特殊能力を持ったギャング団一味を軽妙なタッチで描いてみせた伊坂幸太郎。奇想天外なキャラクターを、巧みなストーリーテリングで破綻なく引っ張っていく手法は、著者の得意とするところである。本書もまた、春という魅力的な人物を縦横に活躍させながら、既存のミステリーの枠にとらわれない、不思議な余韻を残す作品となっている。
???伊坂流「罪と罰」ともいえる本書は、背後に重いテーマをはらみながらも、一貫して前向きで、明るい。そこには、空中ブランコを飛ぶピエロが、一瞬だけ重力を忘れることができるように、いかに困難なことであっても必ず飛び越えることができる、という著者の信念が感じられる。とくに、癌(がん)に冒されながらも、最後まで春を我が子として支援する父親の存在が、力強い。春が選んだ結末には賛否両論があるに違いないが、「本当に深刻なことは陽気に伝えるべきなんだよ」と春に語らせた著者のもくろみが成功していることは、すがすがしい読後感が証明している。(中島正敏)
カスタマーレビュー ![]()
魅力
(2008-06-22)
話の内容どうこうと言うよりは登場人物達に魅力を感じました
この話の主人公の兄和泉にも父親にも母親にも
そして物語の核である弟春も
話の結末が早い段階で分かってしまうという事をマイナスに評価されてる方もいますが、私はそれで良いのだと思いました
大どんでん返しで読書をビックリさせたかったわけではない気がするし
私は読んで良かったと思います
不思議な世界
(2008-06-05)
登場人物みんな、ありそうでありえない設定というか・・・
いつもながら、そのあり得なさを当たり前にしてしまう、伊坂さんの才能はすごいです。
ねたばれになっちゃうので、あまり書けないけど、
兄弟のお父さん、そして、春のストーカーの夏子さんが、とてもいい味だしています。
血の繋がりとは何か、殺人の是非・・・
いろいろ重いテーマもあるんですが、やはり透明。
ガラスを通して見ている様な。
そして決して、めでたいわけではない結末なのに、読後感が爽やか。
不思議な世界ですね。
初・伊阪さん作品
(2008-06-04)
最近話題の作家さん、初めて読んでみました。
そして、とっても苦戦してしまいました。
物語の本線があって、結構脱線するので、
そこが私にはちょっと難しかったです。
主人公・泉水と、血のつながらない弟・春。
別に離婚・再婚した家庭でもないのになぜか―。
春は、泉水の母親が強姦に遭って出来た子どもだった。
血の繋がった兄弟以上に仲のいい二人の周りで、
連続放火事件が起こる。
現場近くではグラフィティアート(壁の落書き)が残されていて―。
事件そのものについては、なかなか楽しめました。
綺麗に話が繋がっていて、なるほど!っと納得させられました。
動機もはっきりしているし、伏線もしっかりしていて、
読み終わった後に、一つの糸がきちんと繋がる感じでした。
ラストもあれはあれでよかったんじゃないかと思います。
いろいろ疑問は残るところですが。
テレビドラマ
(2008-01-15)
ミステリーとしてもエンタメとしても中途半端。
こじゃれた会話は重いテーマやキャラクターをうすっぺらく感じさせてしまった気がする。
普段テレビドラマはまったくみないけど、テレビドラマみたいだなぁと思った。
実際ドラマ化すればそこそこ受けるのでは?
若い人には受けるかのかも
(2007-10-13)
帯に書かれている編集者の絶賛ほどではないと思いました。
同時代的文学って、若者世代の軽さってこと?
会話は明らかに村上春樹の影響受けているって感じですね。
私は好きですよ。
まあ、ミステリーとして読むより、複雑な現代社会における家族のストーリーって感じでしょうか。でも、やはり食い足りない、軽いと思います。
五木寛之さんが直木賞の選評でこう書かれています。
「私自身は、こういう作品は苦手である。しかし異色の才能という点では、一目おかざるをえない。むしろ直木賞など受けないほうが、伊坂さんの栄光というものだろう。」

