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岩波書店
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発売日:2006-06
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事実と真実
(2008-06-03)
証言は証拠ではない、などと主張する者が後を絶たない。紙で書いたものであれ、証言であれ、
見聞きしたものを著わすことと変わりはない。これは、法律上の常識である。ただし、残存
能力に大きな差がある。ある事実を体験したという者の証言・語りは、それを書き付けて残す
ことも大事だが、生の声として語り継ぐことも重要なことである。今、戦争体験者はほとんど
いなくなっている。証言を引き継いで語る者を育てることは重要だ。その場合、確かに伝聞証拠
となるが、インパクトの強さは相変わらず強いものとなるだろう。それが大切なことだ。
証言は、事実を伝えるが、真実は想像力によって得られるものだ。事実の中に何を読み取り、
どう行動するのか、が一番大切なことだろう。すなわち、聴き手こそが試されるのである。
過去は何をしたらよいかを教えてくれない。しかし何をしてはいけないか、を教えてくれる。
過去に目を閉ざすものは、結局今を捉えることができない。想像力を喚起する強い力が語り
にあることをこの本は伝えている。なお、北部への疎開はタブーでも何でもない。家族が
泣く泣く着いてきてくれ、と言われ、後ろ髪を引かれる思いで疎開した者がほとんどである。
そういうところに目を向けることは何か意味があるのだろうか。そういうことに特段に目を
向けることはこの本を間違って受け止めてしまっている気がする。
変わった切り口から、平和の伝承を書いた本
(2006-09-09)
一般的な平和学習ではなくて、このような密度の濃い内容で戦争体験と接し、フィールドワークをすることで、世代の離れた若者でも平和を消費するのではなく、作り手に回れるのだということは理解できるのですが、元々「虹の会」の若者たちは、興味と平和に取り組む姿勢をもって活動参加してきたのであり、その声が俗に言う「腐れウチナー」に届く事はないのかもしれない。
10代の人たちの「戦争」の受け止め方が大人の考える方向のみならず、ひめゆりでありながら学徒隊員として行かず、疎開した生徒というひめゆりの中でもタブーとなっていることに興味を持ったりする、自由な発想を引き出していて良いと思う。

