ニュートーラス
グループ:Music
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発売日:1995-07-26
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曲目リスト
1.獨上西樓(トゥシァンシィロウ)~ひとり西楼に登る
2.但願人長久(タンユィアンレンチャンチィォウ)~長寿を願って
3.幾多愁(チイトゥオチォウ)~悲しみが流れていく
4.芳草無情(ファンツァオウチィン)~無情な草の緑
5.清夜悠悠(チンイエユゥユゥ)~寂しい夜に
6.有誰知我此時情(イォウシェイチウォツシチィン)~この心は誰も知らない
7.臙脂涙(イェンチレイ)~涙は赤い花びら
8.萬葉千聲(ワンイエチィェンシヲン)~離別の哀しみ
9.人約黄昏後(レンユィエホゥアンホゥェンホウ)~彼と契った黄昏
10.相看涙眼(シィアンカンレイイェイ)~別れの涙
11.欲説還休(ユィシゥオホゥアンシィォウ)~憂愁
12.思君(スチュイン)~あなたを偲ぶ
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カスタマーレビュー ![]()
同じ漢字文化圏の人間として、限りない共感を覚える。
(2007-05-01)
本作は83年に発表された、南唐・宋詞に新しく曲をつけてテレサが歌ったもの。このような傑作が存在することを今まで知らずにいたとは、自分の不明を恥じるばかりです。詞は中国の古典・韻律詩ですが、詩とちがって、元来詞牌というメロディーとともに歌うことを目的としたもの。残念ながら今となってはその詞牌がどのようなものであったか復元できないようですが、それを現代の曲で蘇らせようと考えたスタッフのアイデア、そしてそれに見事に応えたテレサの歌唱の見事さに脱帽します。千年も前の詞がこのように瑞々しく歌われようとは驚くばかり。もちろん厳選した詞ばかりなので、当然ではあるのですが、各曲の詞の素晴しいこと。是非ブックレットに印刷された詞を読み下し文で読んでみて下さい。昔の詩人の心が胸に響くでしょう。知らない詩人もいますが、南唐後主、蘇軾、歐陽修、朱淑真等の有名詩人の詞も含まれています。中でも南唐後主の詞を三作採用しているのは、外省人として台湾で生まれ育ったテレサの大陸への思いを反映したものでしょうか。
曲はどれも聴きやすく、古典の詞を歌ったものだから堅苦しいだろうなどと心配する必要はありません。千年前の古典を現代に蘇らせることに成功した破格の傑作に対し、同じ漢字文化圏の人間として、本作に限りない共感を覚えることは間違いないでしょう。
テレサの奇跡の1枚
(2006-01-20)
漢詩は大きく詩と詞にわけられる。
詩はご存じの、たとえば「春眠暁を覚えず、、、」という定型詩
だが、詞のほうは歌われることを前提に作られたものだ。
だから詞にメロディーを付けてテレサが歌っても不思議はないの
だが、なにせこのCDに入っている歌の詞は千数百年も前のもの
なのだ。そのような古い詞が現代の歌になるのだろうか。
テレサ・テンが歌うとこれが現代でも立派に通用し感動的な歌に
なるんですねえ。このような歌はテレサの高い知性があって初め
て可能になったのだろう。作曲家もテレサを頭に置いてテレサに
歌ってもらうために作曲したそうだ。
テレサは日本の演歌もいいが、中国語で歌う中国の歌のほうに
本領があるように思う。だから私にとってはテレサ・テンという
よりトウ麗君だ。彼女が歌う中国の歌の頂点に立つのがこのアルバ
ム『淡淡幽情』だ。もう何回きいたことだろう。早世した彼女の
ことをおもえば、まさに宝石のようなCDだ。奇跡の一枚だ。
最高の1枚
(2004-06-21)
テレサ・テンの私のイメージは、不倫の歌を唄うアジアの演歌歌手ですが、このCDを聞いてから、今までのテレサに対する安ぽいイメージを改めました。中国の古典詩を歌い上げた本作品は、格調高く中国の歴史を感じさせる秀作です。日本では、日本のレコード会社がレコードを売るためにあのようなイメージで売り出したようですが、このCDでの彼女のイメージの方がアジアでの彼女の実像だと思います。歌も演奏も中国的で実にエキゾチックでお気に入りの1枚です。おなじみのヒット曲はないですけど、ぜひ聞いてみてください。ただ難点は、漢詩が短いため、1曲、1曲が短いことだけです。
《癒し系》としても究極の一作か。
(2002-10-21)
かつて「古典」で中国の詞を学んだ時、その中に流れる、実に人間らしい繊細な感情表現、とりわけ哀しみや切なさをめぐる表現の豊穣さ加減に驚かされ、そして魅せられたものであった(という割にはその後、改めて学び直したというわけでもないのだが、心には残っている)。
テレサ日本再デビュー前夜の83年、香港のアルバム・オブ・ジ・イヤーを受賞したこの傑作アルバムは、そうした豊かな表現をもつ、およそ千年ほども前に書かれた詞の数々に新たに曲をつけ、多彩なアレンジをほどこしたものに、テレサがその歌声で新たな生命を吹き込んだ、親しみやすく、なおかつ芸術の香り高い作品。意味はわからなくても(ブックレットに対訳と詞ごとの解説が載っているので、あらかじめ読んでおくのがベターか)、聴いているだけでも心が休まる、いわゆる《癒し系》としても究極の一作ではないだろうか。やはりアーティストたるもの、CDを売るだけでなく、こうした作品を残してナンボのもんなのだと痛感させられる。このアルバムは、テレサが探し求めた自らのアーティストとしてのアイデンティティ、その証明でもあったのかもしれない。
なお、2の「但願人長久」はフェイ・ウォンも(テレサへのトリビュート・アルバム『マイ・フェイヴァリット』で)取りあげている、バラードの逸品だ。




