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発売日:2005
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The Theory of Incentives: The Principal-Agent Model
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情報の非対称性と契約の重要性が分かる
(2007-10-23)
一般均衡論では、経済取引主体間に情報の対称性が想定される。これは、完全情報を想定していると捉えてよいだろう。しかし、一度情報の非対称性が仮定されると、一般均衡論において解を導くのが難しくなる。そこで重要となるのが「契約」である。本書では、「契約」は、情報の非対称性が想定される状況下において社会的に最適な均衡点を導くことができる方法の一つであることが分かる。
具体的には、経済取引主体間に情報の非対称性が存在する状況下でも、SPOT取引において契約が結ばれれば均衡点を見つけることができる(売買が成立する)し、長期的取引の場合では、完備契約の元、コミットメントの程度を考慮することによって均衡点を見つけることが可能であることが主張される。
すなわち、情報の非対称性の下で行われる経済取引において、契約には、この非対称性を補完する役割があることが示唆される。
しかし、あらゆる不確実性を考慮した完備契約を結ぶことは、現実的に不可能である。この場合、結ばれる契約は不完備契約となるが、この状況下では、再交渉することが効率性を増加させることが主張される。
現実的には、不完備契約下で再交渉だけでなく、これに代わる、もしくは補完する何か別のものにも依存して、経済主体間の取引・売買は成立している、と考えられる。この辺に、マーケティングとの係わりを構築する余地があると考える。
とにかく、非常に勉強になった書であった。
私はこれで契約理論を勉強しました
(2003-09-24)
大学院レヴェルの契約理論を扱った教科書の草分け的存在。最近、幾つかの優れた教科書が出版されてきているので、本書の価値は段々と下がりつつあるが、この分野における実証研究についての入門的解説は、未だ教科書レヴェルでは扱われておらず、その意味で、最終章「Some Empirical Work」の存在は依然として貴重と言えるかもしれない。




