三交社
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価格:¥ 2,854
発売日:1993-01
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知らないことを知る
(2003-10-21)
実験室の、あの温かい毛並みと冷酷な実験器具の残酷な対比。もしもあなたが足のつかぬ貯水槽に放り投げられ、「ストレス度を知るために」何時間で死ぬか、そんな実験の「マウス」にされていたら?動物実験者はどんなことでもする。医療の進歩のために少数の犠牲は問わないとでも奇麗事を言って、倫理的問いの欠如の中、どれだけ膨大な数の動物をむやみに殺しているか。製薬会社や化粧品会社の閉ざされたドアの奥で拷問はこの瞬間も刻々と日常的に、機械的に、非人間的に続いている。第一に、犠牲は少数ではなく膨大だ。第二に、実験の多くは金儲けのために行われている。
動物を虐待する人はかなりの高い確率で殺人者に転向する事実もFBIで統計が出ている。最近の戦争をTVで見て、何もこの狂気沙汰は実験室だけに留まらないことを感じた人も多いと思う。先人達が指摘してきたとおり「人間の文明の進化は、それに生きる人々がどのように動物を扱っているかで判断される」。
人間社会全体がどれだけ自己中心的に振る舞っているかを知らないことには問題がある。その「知らない」ということに利潤的効果を見出し、それを世間に「知らせない」ように操ることで世界を搾取しているある大きな陰謀について、本書の著者ハンス・リューシュは触れている。皆さんも、「知らない」ことによる非現実的安心感からほんの少しでも脱してみると、世の中の理不尽さはそんなに説明のつかないことでもない事が分かり、真相を見る勇気が湧いてくるかもしれない。一人一人のパワーは実は大きいのだから。それは権力ではなく、権力に翻弄されない本来の生命力のこと。そしてそのような生命力をおしえてくれているのは他でもなく、私たちの仲間である動物や自然であることも思い出してほしい。この本がそれに気づくいいきっかけになってくれればと思い、この本を推薦したい。




