草思社
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カスタマーレビュー ![]()
これは大変良い本だ
(2008-11-04)
非常にスマートに簡潔に、進化とは何かについて書かれている。著者G.C.ウィリアムズは進化生物学の大御所で、有名な論文や論文集はあるが、一般向け著作で有名なものはない。それでも一冊くらいは読んでおこうと思い手に取ってみた。
本書は、進化/自然選択とは何か、適応主義的アプローチの解説、性の進化、老化の進化、進化と哲学、と大まかに分けるとこのような構成になっている。論調や言葉遣いは非常に丁寧であるにもかかわらず回りくどくない。中学程度の生物の知識しかない人にも、進化とは何か、どうして起こるのかが十分理解できるように書かれている。高校生の理科の副読本として、またきちんと復習したい大人向けとしてちょうど良いレベルだ。
訳者も述べているように進化ほど誤解されている理論はなく、誤解を助長するような悪質な一般書、ニセ科学書が数多く出回っている分野である。このような良書にもっと光が当たり、より多くの人が正しく進化を理解する日が来ると良いのだが。
分かりやすい
(2007-10-14)
生物学・遺伝学という立派な学問ですから
本来は難しくなければいけないのが学者の意見なんでしょうけれど
論文ではなく読み物を書いているという意識が筆者に常にあって
非常に読み易かったです。
真っ白な状態で楽しめます
(2005-07-24)
ひょんなことから竹内久美子氏の著書を読み始め、その流れでドーキンス氏の著書を。
正直不安はありました。
一般読者向けに書かれているとはいえ、やはり専門書ですから。
私は高校時代に化学と物理を少し学んだだけですし、生物の知識は皆無に等しいのです。
ですが、そんな不安は杞憂に過ぎませんでした。
比較的平易な言葉で書かれていることもあり、あっという間に読み終えることができました。
時折後戻りすることもありましたが、下手な小説を読むよりもずっと面白い一冊です。
肩の力を抜いて、どうぞ。
関連書籍の引用がいい
(2005-07-12)
「自然選択による生物の進化」をひもとく書籍です。
科学書籍は一般的な(普遍的な)事象を説明しようとするので、
とかく、言い回しが冗長で「何が言いたいかわからない」ものが
多いですが、本書は、実に「例えば」をうまく引用していて
説得させされます。
さらに、「自然選択」を提唱している著名な書籍を引用していて
現在この「自然選択」派がどのようなアプローチで理論を展開して
いるかがとてもよくわかる。
訳者の長谷川 真理子も多くの「自然選択」の書籍を出版して、訳文も
わかりやすい。
いくつかの「例」で「自動車」を持ち出したり「コンピューター」
を持ち出したしているがこれには??と思う箇所があったが
全体の論証には影響がないところであるので
おすすめします。
自然選択による進化、という考え方が意味することはそう単純ではありません
(2005-05-05)
このアプローチが正しいだろうと感じている人(私もその一人です)でも、本当にその意味が腹におちていると断言できる人は少ないのではないでしょうか。プロローグ「自然に目的はあるか」に始まり、最終章「哲学的な意味あい」へと進んでいく中で、このアプローチを是とした場合に同時に認めなければならない様々な可能性と解釈に触れることは示唆に富みます。なぜ、”性”があるか、”老化”とはどういう意味をもつのか、脊椎動物の四肢はなぜ4本なのか、といったことを、”自然選択による進化”という基礎に照らし合わせて考えていくことで理解が深まる気がしました。
そして、進化のメカニズムが生み出す可能性の爆発的な増大という生物システム全体の成功への感嘆だけでなく、成功した種が必然的に迷いこむ隘路の予感も与えてくれることでしょう。また、たとえば、1世代後の子孫を残す適応競争と、その作用の世代レンジがもっと伸びた場合との比較をシミュレーションで試してみたらどんな知見が得られるのだろう、といったアイデアも湧いてきました。
ただし、「遺伝に伴う多様性の発現と、適用度合いに基づく自然選択」で、生物の進化の全てを説明できるかどうかは、まだ万人が認めているわけではありません。この段階で疑問を感じる人には本書は楽しめないでしょう。




