新曜社
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うつ病新時代―双極2型障害という病 (精神科医からのメッセージ)
カスタマーレビュー ![]()
わたしならどうするか?
(2008-11-22)
みずから躁うつ病であるアメリカを代表する精神科医ケイ・ジャミソンの自伝です。ときに深刻に、時にユーモアを交えながら、彼女は自らが病気とたたかう姿を鮮やかに描いています。炭酸リチウムという化学療法に抵抗しながらも、やがてこれをうけいれることで彼女の病気は安定してきます(治るわけではありません)。
ですが、一番重要なのは、この化学療法自体ではなく、彼女を愛する多くの人々の支えなのです。家族だけでなく、彼女の恋人たち。彼らの彼女を見守る目はあたたかく、心打たれます。現代にはおおくの躁うつ病の人がいるようです。彼らを遠ざけるのではなく、どのようにして私たちの仲間として受け入れていくかの手がかりがここにはあると思います。
読み物としては面白い
(2008-08-22)
一般の患者とはかなり異なり、(躁うつ病のせいもあり)創造的で非常に優秀な医学部教授の躁うつ病の体験記であり、病気がかなり美化されている。躁うつ病を知らなかった人が読み物として読むなら一級品だが、躁の時でもけっこう理性が残っていたようでもあり、本人が激しい躁で暴れるので困り果てているような家族が読んでも、ほとんど何の参考にもならない。
残酷で魅惑的な病気の記録に胸打つ
(2008-03-30)
患者が周囲の人々に病気を告知する際の悩み、他者からの無慈悲な言葉の痛み、愛情が持つ癒しの力など、患者視点ならではの記述を通して、躁うつ病を宿した人間の姿が描かれます。本書のおかげで、私が持っていた「躁うつ病は躁とうつが繰り返される病気」という無機質な理解に血を通わせることができたように思います。
中でも感銘を受けたのは、躁状態についての記述でした。素晴らしく頭はめぐり、情熱、活力、全能感に満たされた奇跡のひととき、これが患者にとっての躁状態でありましょう。老人が若人に憧れるように、病状が安定した後も残る躁への未練。たとえ躁が、暴走と狂気を経て漆黒のうつへ繋がる苦しみと背中合わせだとわかっていたとしても消せぬ、強烈な誘惑。
なんと「残酷で魅惑的な病気」でありましょうか。患者はなぜ薬を拒むのか、なぜ治療を放棄するのか、理解する上で大きな示唆となりました。
健康な方や治療者にとっては患者の理解を深め、患者にとっては病気といかに付き合い生きるかを示唆してくれる良書だと思います。
躁鬱病を憎まずに済んだ
(2007-10-31)
躁鬱病と診断された後で、私はこの病気に完治がないことを知り、強いショックを受けて、すがるように病気に関するたくさんの本を買い漁りましたが、この本だけが「無くして得たものも多かった」「病気になって初めて知る愛情もある」ということを、私に気づかせてくれました。
この本に出会い、自分の病気の「学術的な意味」以外の面を知ることができ、躁鬱病に対する考え方が変化しました。
躁鬱病とは、絶対に避けなければならない、辛く悲しい病気だと思っていました。
しかし、「もしも神様から“生まれ変わった時にもう一度躁鬱病になれるけれど、どうする?”と聞かれたら…」ということを空想することができるほどに、視界を広げてくれました。病気の辛さに向き合う力をもらえた気がします。
(自伝小説なので、現在研究されている躁鬱の治療薬や治療法を知るための
学術的な専門書としては、あまり役に立たない本と言えます。
病気に関する学術的な知識を得たい方には、他の専門書をお勧め致します)
可能性を大切に
(2006-04-23)
病を持ちながら生き生きと、精力的に仕事をこなしている筆者の生活を知り、精神科医である自分の、生活イメージの貧困さを反省させられました。患者さんは少し躁気味を自分のベストの状態と思い、私のほうは繰り返す躁とうつに手を焼いて、「少し欝気味で我慢してもらえないかなあ」と思いがちになっていました。患者さんが主体的に治療に参加するモデルとなる著書だと思いました。




