Alexander Gerschenkron
絵所 秀紀
峯 陽一
雨宮 昭彦
鈴木 義一
ミネルヴァ書房
グループ:Book
ランキング:432707
価格:¥ 4,200
ポイント:42 pt
発売日:2005-05
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カスタマーレビュー ![]()
中身は最高なのに
(2005-12-16)
「後進性優位説」は、経済学に限らず、政治学、社会学、果ては社会科学全般にわたって多大な影響を与えた革新的な理論である。その物凄さは本書を読めば感じることができる。ガーシェンクロンの視野の広さと膨大な知識が、その仮説をより説得力のあるものにしている事は疑いがない。おそらく、こうした仮説はそうそう登場するものでもない。
しかし、訳がひどすぎる。英文を日本語にしているのだから、少々のニュアンスの違いがあるのは仕方がない。しかし、訳された文章が日本語として明らかにおかしいのである。それも本書全体を通じて。文章を読んでいると、もともとの英文の構造がわかるほどに直訳されすぎており、読解作業がストレスフルなものになってしまった。しかし、その分読み手が思考を総動員すればよい、といえばそうかもしれない。しかし、中身が最高だけに、訳の酷さが悔やまれる。
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読者は選ぶが、洞察に優れた名著
(2005-07-23)
ガーシェンクロンといえば
経済史の分野ではロストウと並び称される発展段階論者であり、
俗に「後進性の優位」と呼ばれるガーシェンクロン・テーゼの提唱者として有名ですが、
この本は、彼がそうした外形だけではとても語り尽くせぬ異才であることがよくわかる1冊です。
本書は基本的にはガーシェンクロンの論文集と位置づけるのが正しいと思われる内容で、
「後進性」に関する議論を主にした第1部に始まり、
第2部では歴史における「連続性」の概念を、第3部では彼が長年傾倒してきた
ソヴィエト・ロシアの研究に関する議論を扱っています。
経済学における主要な研究を周知のものとして議論していたり、
果ては哲学・人類学・社会学などの論文、
詩や小説といった文学作品を詳細な説明なしに引用していたりと
内容は極めて難解で、理解には膨大な予備知識が要求されます。
また、「悪文」と評される彼の英語論文をもとにしているだけあってか、
日本語訳も必ずしもわかりやすいものとはなっていないので、
読解そのものにもかなりの労力を要すると言えるでしょう。
以上のことから、万人に薦められる良著であるとはとても言えませんが、
個人的には、経済学を実証的に学ばれる方、あるいは歴史を学ばれようとする方には、
是非とも読んでいただきたい1冊であると感じました。
1冊をじっくりと読み通すだけの時間的・精神的ゆとりのある方であれば、
彼の洞察の鋭さに少なからず驚きを感じる部分があると思います。
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