平凡社
グループ:Book
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価格:¥ 2,310
ポイント:23 pt
発売日:2007-10
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和本を学ぶ
(2007-10-31)
『和本入門 千年生きる書物の世界』に続く和本専門古書店主による書物考
現役の古書店主による入門書なので、古書の売買に関わる業者しか知らないような話も出てきて興味深い。
著者は、和本を専門に扱う書肆であり、また古書目録作成のためのデーターベースのプログラムを自身で作り上げてしまう程のPCオタクでもある。(想−IMAGINE Book Search http://imagine.bookmap.info/index.jsp などにも関わっているらしい。)そういうことから、江戸時代の出版文化の発展・変化の過程を国文学研究資料館の「古典籍DB」を活用して統計的に明確にしたのは面白い切り口である。
私が興味を持ったのは本の流通に関してである。第一章「和本はめぐる――復元、江戸の古本屋」において、江戸の古本屋がどのように本を集め・売買していたのかが紹介されている。その中で、古本を集める仕事を「セドリ」ということが簡単に紹介されている。私自身、中国の書誌学を専門としていることから、中国の「セドリ」に関して調べているが、そういう意味ではもう少し具体的にこの辺りの実情を紹介してもらえると有難かった。ちなみに静嘉堂文庫は中国の清代四大蔵書家の一人、陸 心源(りく しんげん)の「宋楼」などを岩崎弥太郎が購入する際にも中国・日本の古書肆などの仲介があったことは有名な話である。現在、中国では骨董の拍売(オークション)が盛んであるが、このために「セドリ」を職業としている人が多くいるということである。(日本でも「セドリ」は今も行われている。)
ちなみに二冊の装丁を手がけている杉本直子さんは著者の実妹である。思わず手に取りたくなるような素敵さで、和本という堅いイメージを感じさせないのは素晴らしい。ちなみに杉本さんのイラストは誠心堂書店の毎号の目録表紙も飾っている。そちらも見てみては如何でしょう。




