東洋経済新報社
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発売日:2005-02
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カスタマーレビュー ![]()
突飛な人間が率いた組織の面白さ
(2007-02-12)
ジュリアンロバートソン率いるタイガーと言えば有名ではあったが、私にはジュリアンロバートソンという人物が今まで謎でした。知れば知るほど面白い人間だ。
やっていることの規模も勿論だが一つ一つのポジションを組むまでの執拗な調査は凄みがある。何ヶ月も調査した内容を昼食の間の5分で説明することが求められる組織。大学卒業したばかりの若者やスポーツに傾倒していた若者を採用していた勃興期から自分の保身ばかりを考える人が残るようになるまでの組織の変貌は読んでいてなるほどと感じてしまう。
なぜ、タイガー出身のファンド運営者がこれほどまでに多く現在成功しているのかがなんとなく肌で感じられる一冊。
「投資家がいなければ何も出来なかった。彼らの面倒をみるのは私の義務だ。」という言葉にジュリアンの気概が感じられる。
ジュリアンロバートソンの伝記。
(2005-03-10)
本書はタイガー・マネジメントの本であるというより、ジュリアン・ロバートソンの伝記だと思う。タイガー=ロバートソンと言って間違いでは無いと思うが、ヘッジファンドに関する書物であるより人物記である。
ジュリアン・ロバートソンの名前は、ソロスのクオンタムファンドを一時期運用資産に於いて凌駕したと言われるヘッジファンド、タイガーマネジメントの運用者として、5年〜10年ぐらいにニュースなどで頻繁に目にしていた。しかしソロスと比較すると、その人物自身が日本に配信されるニュースに登場することは少なかったように思う。ソロスの方が特異であったのかもしれないが。
噂ではあったがあの時にあのマーケットで買っていたのはやはりタイガーだったのか、などと本を読みながら懐かしくマーケットを思い返すことが一番楽しい。彼が運用の世界から引退したわけではなく、現在も10億ドルを超える自己資産の運用を通じて関わり続けているということにも好感した。他の人物評を見たことが無いので本書は好意的に偏向している可能性はあるが、人生には金を稼ぐことより大事なことがあるという、成功者である彼のポリシーにも感心するし共感する。
当時から、そして今でも、今ひとつ茫漠とした部分の消えないヘッジファンドというものの理解について、人物とファンドの歴史を通じてかなり補完することができたように思う。人物記であるとしたが、ヘッジファンドに関する書籍としても、当時(今もときどき)粗製されていた無知な著者の書いたナンチャッテヘッジファンド本などと比較にならない、現実の現場を描いた興味深い本。
損失を出して市場からドロップアウトしたファンドの物語であるにも関わらず、本書の偏向もあるのかもしれないが成功伝として描かれていることから、巨額損失物の書籍のような嫌な読後感もない。
市場の魔術師の興亡
(2005-02-28)
1949年にA.ジョーンズが創設したヘッジファンドの興亡を、その道の3巨匠の一人タイガー・ファンドのジュリアン・ロバートソンの伝記を通して語っているのがこの本。
ヘッジファンドについては、1992年£暴落を策してイングランド銀行を破産に追い込んだソロスと英国政府との激しい攻防を、ロンドンで目の当りにしていたが、その後のアジア通貨危機や逆に通貨システム崩壊の一歩手前まで行ったLTCMの破綻等その強大な影響力を見せ付けられている。
ロバートソンの真髄は、「バリュー投資法」――潜在成長力が高くてフリーキャッシュフローを生み出す実力がありながら無視され過小評価されている株や商品を購入し、高くなり過大評価された時点で売って利益を確保する方法である。その為には、あらゆる手法を駆使して徹底的に銘柄を分析し、長期に亘って驚異的な運用実績を上げ続けた。
しかし、IT革命とそのバブル・テクノロジー株の狂気により完全に株式市場が変質し、バリュー投資法の継続が裏目に出て運用が悪化し、出資者の投資資金の回収が急で、同時に大企業化した経営が時代にキャッチアップできずに、結局タイガーファンドを閉鎖――この顛末が実に示唆に富んでいて面白い。
ロバートソン学校(?)を卒業した元部下タイガーカブズ達のヘッジファンド市場での活躍、ロバートソンやソロス達ウォール街紳士達の慈善事業等話題も豊かで面白い。何が変わり何が変わらないのか、時代の変遷の中でどのように株式市場に対峙すべきかその教訓を得た。




