Aswath Damodaran
兼広 崇明
蜂谷 豊彦
三浦 良造
中野 誠
松浦 良行
山内 浩嗣
東洋経済新報社
グループ:Book
ランキング:94243
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発売日:2001-11
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レビュー(Amazon.co.jp)
?「ビジネスウィーク」誌の「全米ビジネススクール教授のトップ12人」に選ばれたこともある、ニューヨーク大学スターン経営大学院のダモダラン教授の書き下ろしたコーポレート・ファイナンスのテキストである。原書の発刊が1999年の初頭というから、このような大著の邦訳としては異例に早い部類に入り、実務に応用できる内容とともにファイナンスを学ぶ喜びを伝えたいという同教授の情熱と翻訳陣の熱意が伝わってくる傑書である。
???コーポレート・ファイナンスは、日本が米国に大きく遅れをとっている分野のひとつだが、そのおもな原因は、近年までの日本の資本市場が極めて規制色が強く、金融機関の影響力が強い未成熟なものだったことにある。バブル期の日本ではエクイティ・ファイナンスのコストが、借り入れコストを下回るのが常態であり、市場の効率性をはじめとするファイナンス理論の前提が満たされていなかった。証券不祥事などを経て日本でファイナンス理論の研究が本格化したのは最近のことである。
???昨今の米国のビジネススクールは、市場環境の時流に沿った理論の応用を重視する傾向を強めている。同教授もまた企業価値最大化という企業レベルの観点から財務の議論を「投資」、「資金調達」、「配当政策の決定」という3段階に分類し、多くの事例を交えて理念、概念と企業財務の実践との距離を縮めるよう試みている。従来の個別テーマ、理論本位のものに比べて初学者にも親しみやすい内容および構成となっている。
???同教授が指摘しているように、多くのノーベル賞学者を輩出してきたコーポレート・ファイナンス理論の核となる原則は、今に至っても驚くほど不変である。同教授の主張する短期、長期財務管理の統合の必然性等については異論もありそうだが、経済学分野は仮定を伴う学問であるためにさまざまな解釈はあり得る。本邦学識者による独自の研究成果が待ち望まれる。(徳崎 進)
カスタマーレビュー ![]()
数あるファイナンス本でも、私には、実効性ある財務戦略立案の力強い味方
(2005-07-15)
本書は、米国の多くのビジネス・スクールおよび一橋大学MBAコースで採用されている、コーポレート・ファイナンスのテキストである。著者であるアスワス・ダモタラン氏は、ニューヨーク大学スターン・ビジネススクールの教授であり、全米ビジネススクールのトップ教授の一人として賞賛されている。
本書には、提唱する理論の新規性、目新しさは何ら見受けられず、その内容は極めてシンプル、従来からある理論と何かが違うというものではない。著者自身も、「コーポレート・ファイナンスの核となる原則は極めて常識的で、時が経っても変わらない」と、明快に論じている。
しかし、ビジネスでの実戦力を高めるためのビジネス・スクールのテキストとして本書が重視しているのは、学ぶ理論が如何に実際の企業の経営課題に役立ち得るのか、ということである。本書のこのスタンスは以下の3点に集約されていると思われ、ここにこそ本書の価値がある。
まず第1に、身回りで日常的に起きるビジネスの出来事を理解するためのフレームワークの提供と、将来の方向性について合理的な予測を可能とするスキルの獲得に重点を置いている。即ち、実践での適用を意識して構成されている。
第2に、コーポレート・ファイナンスにおける「ストーリー展開」「ビッグ・ピクチャー」を意識させるような工夫が随所に織り込まれている。よって、一つの問題解決が他の物事に如何に連鎖しているかを失念することなく実践適用できるスキルの獲得に有効と思われる。
第3に、テキスト自体がバーチャルな実践の場を提供する「アクティブ・ラーニング」を重視していることである。例えば、本書のケーススタディは実際に存在する企業が用いられている。また、著書のWEBサイトには本書とリンクするデータセットが用意されている。
本書は700ページにも上るボリュームがあり、本書を活用しきることは必ずしも容易とは言えないだろう。しかし、本書にはそのボリュームを感じさせない工夫が為されている。何より、本書を深く使いこなしきれば、原理原則に立脚して、大きな構想図と要素間の関係性とのバランスをとった実効性ある財務戦略立案のスキルの獲得はより近いものとなるのではないか。
別にダモダランは評判が悪くない
(2004-06-07)
ファイナンスの一つの本として推薦できる内容だと思う。原著でも訳本でも。
訳には問題はないとは言えないが、某企業日本法人の訳した企業価値の評価に関するの訳出の方が誤訳が多く、私には気に障る。この本は何でも日本語にしようとした弊害があるが、少し知識があれば、わかりにくい日本語の内容は推測できるはずである。
先日、NYUの卒業生(日本人ではない)で、大手年金のファンドマネージャーの宅に泊まる機会があって聞いたが、確かに、在校生は、あるコースでダモダランが8割の時間をDCFに使い、マルチプルを含めた他方法に2割しか使わないことに疑問を感じる人はいたそうだ。しかし、総合的な評価は高く「よく練られている」ということを評価する人が多いそうだ。
本書の目的はストーリーラインを読者に叩き込むことが主眼とされており、総合的メニューを提供する目的で書かれたBMとは比較されるべきではなく、その目的にそった良書だと思う。ファイナンスの本はどれも完璧なものはなく、私自身10冊以上所有するはめになった。
特に、4、7、8、9章は、よく目を通す章である。練習問題も頭を整理するのに役立ちます。この手の本は実務に、即していないとか、即しているという議論があるが、それは無用である。実務の7割は内部交渉であり、案件をプロセスするには多くの理論・分析技術は役にたたない。なぜなら、内部審査(意思決定)プロセスはその企業独自のものであることが多いからだ。理論を実行するためには体を張って、そのプロセスを変える気迫が必要であるからである。
原著>本邦版
(2004-03-08)
先のレビューにもありますが、本書(翻訳版)の翻訳、及び
文章等については、やや難ありと思料。
ただ、原書にもある通り、通常の企業金融論等と構成を異に
している点については、著者なりのStory Lineに基づくもの
として理解できる範囲か。
内容について、研究結果を惜しみなく披露されており、且つ
実務に有用な好著といえよう。
コーポレート・ファイナンス 戦略と応用
(2003-06-25)
NYでMBAを取っています。この本自体が 構成が悪い、ポイントが明確でない、或いはずれていると、アメリカのMBAの先生や生徒にあまり評判が良くないそうです。
しかしそれ以上に ひどいのは この本の翻訳!!!
ページごとに重要単語の訳も違えば 翻訳者が意味を分からず単語、単語で訳しているようで、何が書いてあるのか 日本語が全く理解できず、結果 英語版しか使いませんでした。
明治の初期じゃあるまいし 翻訳本を出版し、お金を取るならもう少しその分野が分かっている人に1冊を総括してみてもらってから出版して欲しい。
久しぶりに見た、あまりにお粗末な1冊でした。
明快なテキスト!
(2003-03-05)
ファイナンス修士の授業で原書を使用したが、非常に明快で、企業財務全体の見取り図がよく理解できた.大きくは、3つの意思決定(Investment/Finance/Dividend)を軸に、企業目的(Corporate Governance)の基本、企業価値評価(Valuation)の基本を加えた構成.じっくり読むと本当によくわかる.ブリーリー=マイヤーズより、明快でいいテキストと思えた.加えて、ダモダラン教授のWebSiteには、使えるデータとスプレッドシートが詰まっていて、更新されているのも素晴らしい.章末の問題も良問多し.




