筑摩書房
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価格:¥ 546
発売日:1993-01
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KAWADE夢ムック 文藝別冊 武田百合子 (KAWADE夢ムック)
カスタマーレビュー ![]()
いわゆる見物
(2006-08-14)
とかくにぎやかな部分のみ取りざたされる傾向にある東京だが、そうではない部分のほうが実は多い。にぎやかな顔でも、路地を一つはいれば、そこは普通の人の生活する顔である。また、いわゆるガイドブック等に記載されている有名どころも、実は表面ばったりでしかないことが多い。本書には、そのような目の届かない場所に関する記述が素直な見方でそのまま書かれている。たとえば浅草。とかく仲見世と浅草寺、そして三社祭等だけが取り上げられるが、本当の姿は天然温泉あり、遊園地あり、場外馬券売り場ありと浮世の楽しみが凝縮されている場所といっても良い。有名だからというだけで知っているような気分になってしまうが、その実知らないことも多いのだ。著者の意図とは外れるかもしれないが、大通りから一歩入ることを気づかせてくれる一冊。お勧めです。是非お読みください。
結局は「富士日記」を超えられないか
(2005-09-29)
東京近郊への、娘さん(写真家)と二人で行った散歩のような「お出かけ」を描いた、1985〜1986年頃の随筆。作者の修辞力が増すにつれて、その独特の感性がむしろ隠される傾向にある点は残念である(本書よりも後の「日々雑記」の方が、その傾向は顕著)。努力して作り上げた文章の、むしろ綻びの部分に、作者の美質である瑞々しく素直な表現が認められると思う。作者はついに職業的文筆家になれなかったといえるのではないか。
なお、幇間のような解説は読んでいて不快。作者が「見る人」である、という指摘はまったく同感であるが、何もそこまで褒めなくても、と思ってしまう。「日々雑記」と同じ解説者である。
ありのまま。
(2004-02-23)
透明なまなざしに映しだされた、風景・人・出来事…。
読むうちに、まるで自分がその場にいて、その風景や出来事を実際にみているかのような気になります。
それは、武田さん(作者)の心のレンズが透明だからです。
曇ってない。ゆがんでいない。余計な色がついていない。
だから、事物がわたしたち読者へありのまま届くのです。加工されていない、小細工なしの現実って、こんなにも面白いんだ…。目からウロコでした。ありのままを見たい人、ほんとうの事を知りたい人、驚きたい人、そんなあなたにお勧めの本。




