自由國民社
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発売日:2004-07
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自民党はなぜ潰れないのか―激動する政治の読み方 (幻冬舎新書)
カスタマーレビュー ![]()
利権が大義。国家の私物化。
(2008-06-10)
利権を中心に自民党政治が解説されている。利権は事業利権と規制利権に分かれる。中央の事業利権は公共事業の予算配分が典型。選挙区ごとの事業利権は道路の保守など日常的な公共事業が主なもの。中央の規制利権は各業界への優遇措置や保護的規制、立法不作為。選挙区ごとのそれは、当局に圧力をかけて違法行為の「お目こぼし」をさせることなど。
利権を持つことは、徒党を組んで私益のため公益をくすねることを意味する。共通する利権を有する「利権衆」は、徒党を組み「利権組」を構成する。企業団体、業界団体から、各省庁、内閣、部会、自民党自体が利権組の例。利権衆は各自「利権株」を保有する。党公認、大臣ポスト、天下りポスト等。世襲譲渡の対象。
党内では他人の利権は尊重するが予算の分捕りあいは日常茶飯事。それでも党がバラバラにならないのは、利権の果実が結局カネでありイデオロギー闘争と異なり調整可能だから。(結局、貸し借り関係の世界なんだろう。)調整力は抜群。また巨大な利権エンジンは求心力を持ち、政権維持なくして利権なしと利権衆たちが肝に銘じているから。結果、自民党は「ぬえ」や粘菌の如き特性を持つに至った。
いわゆる「護送船団」という名の業界団体、自民党と官界などの利権組間のガンジガラメの相互依存構造が日本社会。アウトサイダーの存在を許さぬ社会。要するに不公平の大系。
このぬるま湯から出ると凍死してしまう。ぬるま湯に浸かっているうちは業界も自民党もゴネ得だが、党のゴネ得を許したのは国債の大量発行という次世代からの所得移転。
本書は自民党政治の「解法の鉄則」みたいなもので、時として意図不明な政策(三位一体改革とか)の本音が分かる。その点では優れた本である。
ただし、著者の経済観(重農主義の変種。)はヘンテコなもの。また、その小選挙区制批判は他の論述と矛盾していると思う。
この著者は骨の髄まで真っ赤っ赤
(2008-05-02)
副題”嗚呼、自民党、お前一人がどうしてそんなに強いのか!”とは、野党支持者なら誰もが一度は抱く慨嘆だろう。
その秘密がオモシロおかしく解明されるのかと期待したが甘かった。
自民党の強さの最大の源泉を「利権」に求め、財界が自民党を支配していると説明するが、ちと通俗的ではないか?
自民党が利権政党であるのは事実だが、それだけで半世紀も政権にいられるわけがない。
それでは利権に縁のない一般サラリーマンや主婦が、こぞって自民党に入れる理由が説明つかない。
一番マシだから、比較的常識的な政党だから、ほかに入れる政党がないから、という部分はないのか。
棄権者や無党派層、一般大衆をバカにする議論にも正直アタマにくる。
人間、不満がなければ黙っているものだ。棄権者の中には、消極的自民支持者も相当いると思う。
自民党を考察する本なのに、イラク人質事件を持ち出したり、ソ連・北朝鮮は社会主義ではないとか、
比例代表制を礼賛したり、しまいには資本主義批判まで始める。
全篇を通じ体制への不満・怨念が滲み出ており、著者は左派とかリベラルというより、完全に共産主義者だ。
挑発し嘲笑する知性と冷静なる観察
(2007-01-19)
本書は、自由民主党政権と与党あるいは、日本国民の肖像画といえる。
読者サービスとして面白おかしく多数のイラストと絵解きを交えて、選挙という民主主義の根幹の在り方の本来の想定と、戦後営々と築かれた自由民主党の選挙システムと脇役の地位にある諸野党を解剖する。
権利に目覚めた国民、政治的利害のために結成した政党を支える幾多のグループ、業界団体、利益期待集団等々、そして何よりも人類の歴史的経験を経て、獲得した最も合理的と言わざる得ない選挙というシステム、これが立ち枯れしようとしている。
著者の懸念でありある種の断念は、「白票」と「棄権」そして「無関心」を作りだす背景でり、選挙システムとしては緻密に手際良くなりながら、民意の反映としては立ち枯れに近づきつつあると思われる。
選挙に距離を置く人生を良しとするゲーム不参加者、ゲームのルールにより最終支払者となる貴方に、参加しないことによる変わらない現実の怖さを考えるための一冊です。
自民党腐敗政治の入門書
(2006-04-24)
50の理由を分析している本だが、同じようなことは、土屋氏以外にもいろいろなひとがたくさん言ってきている。その意味であまり目新しさはないように感じた。
ただし文体・表現・比喩等々面白く、自民党腐敗政治の入門書というかんじ。
前向きな提言も欲しかった・・・
(2006-01-18)
私のような政治初心者の人には、ぜひおすすめです!! 星4つなのは自民党政治の数々の問題点を指摘するに留まり「じゃあ、どうしたら日本の政治は変えられるのか」といった、前向きな提言はなく「残念ながら、どうせ日本の政治なんて変わらないよ」という著者のニヒリズムを感じてしまったので。
自民党の成り立ち、メディアとの関係など、多角的に自民党の強さについて分析しています。自民党って、そもそもの成り立ちからしてダーティーな党だという事がよくわかりました。ただ、憂鬱になったのは、日本の政界における、悪循環の構図というものが見えたからです。結局、法案を作成し決定していくのは(正確には官僚ですが)自民党だから、徹底的に今の政治システムって、自民党にとって都合のいいものになっているんですよね・・・
例えば、政治献金はよくないという事で、数年前に企業から政党への献金を禁止し、代わりに「政党助成制度」というものが作られましたが、新しく作られた政党交付金というのは議員数や得票数に応じて額が決められるわけで、結局これも自民党支配体制が揺るがない事を前提にして作られたものだから、結局は野党が選挙で負け、議席を減らすたびに、野党への政党交付金も減らされ、政権交代がどんどん遠のいていくという事ですね・・・
今年の初めには、大幅に自民党の政党交付金が増額されたと聞きましたし。結局、日本の政治って、IT選挙解禁の方に進んでいっているとはいえ、政治活動にはやはり何かとお金が必要らしいですし。
この本を読んで、自民党政治に絶望し、政治を変えたいと思う方は、野党で自分の支持する政党、もしくは候補者に積極的に献金してあげるといいのではないでしょうか? 小額でも違うと思うので。もちろん、声援を送るというのもいいと思いますが。 この本の「国民は血の池での泳ぎ方を覚えた方がいい」という結論は、悲観的過ぎるような気がするので。




