三省堂
グループ:Book
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価格:¥ 2,835
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発売日:2006-11
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古文読解に使いやすい
(2006-12-10)
「読解」を重視した本辞典、どこに特徴があるかと言えば、読解に「役立つ」実用的視点に徹しようとしているところだろう。
例文の全訳はもちろんのこと、全編の要所要所に「読解のために」のコラム欄を新設し、多角的に捉えられるように示唆を与えてくれている。例えば、下二段活用の「たまふ」が謙譲ではなく、丁寧の用法は、会話文・消息文の中で表現者の知覚的動作に限られる、というようなことが解説されている。
「愛子」が「万葉集」で「まなご」と読まれ、例歌が採られているのは他書もよく似ているが、「古事記」では「いとこ」と読むように用いられている例文を本辞典は載せている。
最重要語362項目については、「語義要説」で原義・転義などを端的に解説している。例えば「愛」に二系列あることを示している。漢語系の「愛」は「恵・親・慕・好」に通じ、今日と同じプラスの語感を有する。仏典系の「愛」は十二因縁の一つで、「執・貪・染」など執着・執念に通じ、マイナスの語感を有する。
よく似た二語の比較は特に念入りで、例えば、「偲ぶ」と「忍ぶ」の関係を分かり易く説明してくれている。奈良時代では全く別の二語で、発音も「しのふ」「しのぶ」であった。平安時代になって同音「しのぶ」になり、活用が「忍ぶ」が四段、「偲ぶ」が上二段になった。二つの意味は近接し、混同して使われるようになってきた。
このように、知りたいことが丁寧に説明されている。




