新潮社
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レビュー(Amazon.co.jp)
劇団「夢の遊眠社」解散後の5作品を全収録。ロンドン留学を終えた著者が設立したNODA・MAP第1回公演として、大反響を巻き起こした「キル」。プロ・アマを問わず3000人の応募者からオーディションし、未知なる才能を秘めた個性豊かな役者を起用して、若さあふれる舞台を作り上げた「ローリング・ストーン」。加えて「贋作・罪と罰」、「TABOO」、小空間で新しい芝居作りを目指し、果敢に挑戦し続ける番外公演からは「赤鬼」を掲載。ファンにはたまらない1冊で、読み返せば劇場での感動が臨場感いっぱいによみがえってくる。彼得意の言葉遊びを字面で捉えながら、野田ワールドにどっぷりひたるのも一興。常に演劇シーンを疾走し、現状に甘えて「汚れた皿」=「退屈な芝居」を積み重ねることなく、奇抜な発想を武器に、耐えず「洗う」作業を続けている著者からはかたときも目が離せない。各作品には味わい深いエッセイが、巻末には野田秀樹略年譜もついている。(鹿野育子)
カスタマーレビュー ![]()
野田秀樹を読む
(2005-11-11)
野田秀樹の作品は、上演があまりに魅力的過ぎて、文字で読むと面白さを感じ取れないかもしれない。実際、彼は戯曲作家としてだけでなく、演出家・役者としても超人的なので、面白みが減じてしまうのも仕方ない。それでも、複雑に入り組んだ物語がクライマックスに向かって高速で集束していく様子などは、やはり他では味わえない野田作品の醍醐味だ。ただ、上演では勢いの良さで説得力を持たせている部分も、じっくり読むとよく分からなかったりもする。それを深い、と取るか、甘いと取るか、評価が分かれるだろう。その点を確認し、より上演を楽しむためにも、読むことを勧める。娯楽と芸術のどちらも超越している劇作家は、日本ではこの人くらいではないか。
戯曲を読みなれない方、注意!!
(2003-10-04)
初めて読んだ戯曲はこの本だった。
それまで小説ばかり読んでいて食傷気味だった頃、
「セリフとト書きだけの手軽な読み物だろう」
とたかを括って手にしたのが運の尽きだった。
野田秀樹の戯曲は麻薬のように病み付きになり、
あまりの強烈さに授業中にこっそり読むほど齧り付いていた。
この感覚を生んだのは、
恐らく野田秀樹の卓越した言語感覚にあるだろう。
それは随所に折り込まれた言葉遊びやセリフの随所に見られる。
その「言葉遊び」もセリフの端々に取り扱われているなんていうライトな存在ではなく、それを主軸に展開しているのではないかと思うほど強烈に焼き付いている。
本書に載っている全作がそうである。
これは買って読む価値あり。
まれに見る才能
(2000-11-01)
野田秀樹は低迷が続く日本演劇界のなかで異才を放っている。その作品は時に難解で、意味深い。そののだ特有ともいえる言葉遊びにも戯曲ならゆっくり堪能できる。一番いいのは舞台を観ることだが、そういった時間のない人は彼の才能を一つの小説として読むのもいいだろう。




